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不動産投資

キャッシュフローが赤字になる区分マンションは避けるべき?

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区分マンションは買うべき?

区分マンションを売る営業さんが見せる資料や、企業のHPを見ると、キャッシュフローが初年度からマイナスになる物件がたくさんあります。

そして謳い文句は

  1. 節税対策に!
  2. 頭金少額!
  3. 将来の私的年金に!

です。

それぞれ本当に正しいのか?確認してみます。

節税対策になるの?

まずシミュレーションのために新築物件を条件を設定します。

物件価格 2500万円
頭金 手数料のみ
借入金 2500万円
金利 1.60%
借入期間 35年
年間家賃収入 120万円
構造 RC構造
管理手数料 1万円/月
修繕積立費 1万円/月
固都税 10万円/年

この設定で行きたいと思います。金利が多少低めですが、よくある区分マンションの販売状況に近づけました。

とはいえ、管理手数料と修繕積立費は気持ち低めです。

今回、計算を簡単にするために1月1日からオーナーになる設定です。

常に賃貸人がいるとすると、

収入 家賃収入 120万円
支出    ローン支払 ▲93万円
管理手数料 ▲12万円
修繕積立費 ▲12万円
固都税 ▲10万円
収支 ▲7万円

年間で7万円の手出しになります。

ただ、これは自分の口座からいくら引き落とされるかの話で、不動産投資事業としての収支は少し違ってきます。

収入 家賃収入 120万円
支出     ローン金利 ▲40万円
 減価償却 ▲18万円
管理手数料 ▲12万円
修繕積立費 ▲12万円
固都税 ▲10万円
収支 ▲28万円

 

約30万円の赤字にすることができます。

初年度は登記費用などがかかるのでより赤字は深くなるでしょうが今回は割愛。

さて、この28万円の赤字でどれくらいの節税になるのか?

まずは所得税

年収が330万円~695万円の人であれば、5.6万円の節税になります。

続いて住民税

こちらはざっくり3万円の節税で合計8.6万円の節税になります。

つまり、不動産事業で7万円の手出しはありますが、節税効果で8.6万円のプラス、つまり年間1.6万円プラスになります。

なんだ、プラスになるじゃん!

と思うかもしれませんが、これは大きな間違い。

空き部屋になったら?

空き部屋になったら家賃収入が入りません。

また、部屋の原状復帰や入居人募集のために広告を売ったりする必要があります。

最低でも1ヶ月入居人がいないと、家賃収入が10万円減ってしまいます。

この時点で節税効果ではカバーできない収入の減少が発生します。

今後の家賃は?

新築でこそ高い家賃も、基本的に少しずつ家賃は下がってしまいます。

そうなったときに、節税効果分のプラスを維持できるのでしょうか?

以上、入居率,家賃下落を考えると、年間の収支がプラスになるとは考えにくいです。

結論、節税対策にはなりますが、それ以上の出費ができてしまい、本末転倒です。

私的年金になる?

ローン完済後、私的年金になるのかを考えると、まあ、入居人がいれば私的年金にはなるでしょう。

ただし、入居人がいなければお金は入りませんし、広告を出したりで赤字になる月もなることでしょう。

また、35年間少しずつ出費が出ながらもローンを完済しています。この期間分の出費を回収できるのは一体いつになるのでしょうか?

おそらく、ローン完済後10年経っても出費分を回収はできないと思います。

出費分を回収できないということは地道に貯金していたほうが良かったということになります。

では売れば良いのではと考えるかもしれませんが、築35年の区分マンションを買いたいという人がどれくらいいるのでしょうかね?

キャッシュフローがマイナスだと

キャッシュフローがマイナスだと、次回以降、不動産を買おうとした際に銀行から融資が下りない可能性が高いです。

なぜなら、不動産投資という事業で利益を出せていないのに、不動産投資として更にお金を貸してくださいって言われているから。

いや、無理ですよ。(貯金や年収が一定以上であれば大丈夫でしょうが)

区分マンションを購入しようと思っているならお気をつけください。

地価高騰とか、デフレになれば話は別ですが、それを期待して不動産投資をするものではないです。

不動産投資はキャッシュフローがプラスにならないならやるべきではないと思います。

 

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